「講演会」カテゴリーアーカイブ

SDGsをテーマとして講演とパネル・ディスカッション

他団体ACAセミナー自主学習会との共催事業
「SDGsをテーマとして講演とパネル・ディスカッション」

島根同窓会は他団体との共催事業活動に取組んでいるが、今年度はACAセミナー自主学習会との4回目の事業となった。
11月9日(月)14:30から、出雲市役所3階庁議室にて、聴講者60人が参加。放送大学からは同窓会員と在学生が12人参加した。

本テーマのSDGsとは持続可能な開発目標で、2015年に国連で採択され、2016年5月に全閣僚を構成員とする「SDGs推進本場」を設置し、下部組織として行政、民間セクター、NGO、NPO、有識者、国際機関、各種団体を含む幅広いステークホルダー(利害関係者)によって構成される「SDGs推進円卓会議」における対話を経て、同年12月の「SDGs実施指針」を決定したことを受けて、取り組まれている。

最近やたらとメディアや行政の首長が色鮮やかな円環状のバッチ姿を見かけるが、理解できなかったことが今回の事業で認識できた。
目標は貧困や飢餓の撲滅、ジェンダー平等、人や国の不平等の是正、地球環境の保全など17項目にわたって2030年度までに達成するとの呼びかけである。
ところでこのSDGsと私たちが取組む課題について、遠藤郁哉弁護士は私たちの日々の行動にこそ、目標達成のカギが隠されており、ポイントは目標12の「つくる責任つかう責任」あり、エコ消費に取組もうと呼びかけた。

続いてのパネル・ディスカッションは、パネラーとして出雲市で消費活動に取り組んでいる団体から活動が報告され、放送大学島根学習センター小仲事務長が放送大学の特徴と、県庁在職中に取組んだ“しまねの子育て協同プロジェクト”について、幅広い地域住民等の参画により、学校・家庭・地域が、連携・協同しながら、地域総がかりで子どもの成長を支え、地域を創生する活動を紹介した。
(文責・竹下靖彦)

 

ACAセミナー 自主学習会の開催のお知らせ

会員の皆様いかがお過ごしでしょうか?

下記の通り講演会とパネルディスカッションが開催されますので多くの方々の参加をお願い致します。

日 時 令和2年11月9日(月)14:30~16:30
講演者 遠藤 郁哉 (松江ちどり法律事務所)
演 題 「消費者の視点で考えるSDGs入門」
パネルディスカッション
(小仲事務長もパネラーとして参加されます。)
場 所 出雲市役所3階 庁議室

ACAセミナー(チラシ)

第8回通常総会記念講演会を開催しました

演題「つみっく」~被災直後から活躍するDIYツール

2020年6月20日(土)13:30から、第8回通常総会記念講演会(第14回市民公開講座)が、三島昌彦氏(株式会社 「つみっく」代表取締役社長)を講師に招き、島根学習センターにて開催されました。

「つみっく」とは、間伐材を利用した木製のブロックで、積み木のようにブロックを積み上げることで、特別な知識や技術がなくても、セカンドハウスや部屋を分割する間仕切り、ミニロフトなどセルフビルドが可能なものです。

10cm単位のモジュールで短時間に自由な空間をくみ上げることが可能で、高い強度を有しているため、震災が多発する日本において木造住宅の耐震化やベッドシェルターなど災害から命を守る取り組みへの活用ができるものです。

講師の三島氏からは、「つみっく」を開発するきっかけとなったのは、前職のとき「中山間地域の過疎化をどう止めるか」をテーマに県庁での勉強会に参加したことがきっかけだった。検討のなかで、農村で都会のリストラ者をの就農を計画したが、居住する住宅問題が解決できず頓挫したことから開発をすることになった。「つみっく」は繰り返し使える建材で、製造歩留まり95%と無駄のないものであるとのこと。実物を見ながら解説をいただいた。

また、実際に東日本大震災での取り組みや熊本地震支援の状況も映像とともに解説いただいた。
近年日本各地で地震が相次いでいることから、今回紹介いただいた「つみっく」は、防災の観点でもまた環境負荷についても優れた機能を有していることが理解できた。ただ、一般的な普及には様々な課題があることもあわせて紹介いただいた。今後は経済論理による普及だけでなく、防災・環境・コスト面など総合的な優位性を国民のなかで共有し、社会的な取り組みに発展することを期待する。
(記 石川直樹)

 

第8回通常総会・公開講座開催のご案内

2020年6月1日

島根同窓会 会員各位

島根同窓会会長
竹下  靖彦

第8回通常総会・公開講座開催のご案内

会員の皆様にはその後お変わりありませんでしょうか。新型コロナウイルスによる影響はございませんでしょうか? 島根学習センター立ち入り禁止のため、同窓会総会が開けず、やっと開催見通しが立ちましたので、第7回通常総会から1年2か月が経過しましたがここに会則第9条により、第8回通常総会のご案内を下記によりいたします。
会員の皆様には万障お繰り合わせの上、ご参加又は委任状にてご参加をお願いします。
なお、引き続き学習センター使用禁止の場合は、延期しないで委任状にて総会開催と致しますので何卒ご了承下さい。今回はコロナ事態と役員改選がないための措置です。

第1部 市民公開講演会(総会記念)
日 時 2020年6月20日(土)13:30~
会 場 放送大学島根学習センター3階「第1講義室」
演 題 「つみっく」-被災直後から活躍するDIYツール-
講 師 三島昌彦さん((株)つみっく代表取締役社長・松江市)
会 費 無料

第2部 通常総会
日 時 2020年6月20日(土)15:10~
会 場 放送大学島根学習センター3階「第1講義室」
議 題
①2019年度事業報告、②2019年度決算:会計報告
③2020年度事業計画(案)④2020年度予算(案)
⑤その他
*総会に提案します議案書を事前同封いたしますの、ご一読の上ご意見をお寄せください。

入会5年経過の方は“引き続き会員登録”にご協力ください。

皆さまのご協力により、設立より7年経過で90余人の会員登録を行うことができました。このことはひとえに会員の皆様のご支援によるもので厚く御礼申し上げます。
さて、ご入会時に頂きました会費3,000円は5年間分をまとめて前納制となっており、早いもので4月以降順次5年間が終了致します。該当される方はその旨のはがきを同封いたしておりますので、引き続き島根同窓会員としてご登録いただきますようお願いいたします。
なお、会費につきましては2017年第5回通常総会において会費前納制を5年間から3年間に会則を行いました。詳細は第5回通常総会議事録にてご報告いたしております。
次年度の予算編成上、取り急ぎ会員登録のご意向をお知らせください。ハガキに継続会員登録欄がない場合はまだ5年が経過していませんのでご記入の必要がございません。
*お手数ですがご返事は、同封のハガキにて来る6月13日(土)までにご記入の上、お返しください。何卒ご協力お願いいたします。
なお、通常総会ご欠席の場合は、必ず委任状へのご記入をお願いいたします。

 

 

令和1年度修士論文発表会を開催しました

2月9日(日)、島根学習センター 3階 第一講義室において、令和1年度卒業研究・修士論文発表会が市民公開講座「地球温暖化と気象災害」(講師 放送大学島根学習センター 田坂郁夫所長)に続いて15時15分から開催されました。今年度は修士論文が2名の方により発表が行われました。当日は珍しく好天に恵まれ、会場では多数の参加者や客員教員の出席のもと、田坂郁夫学習センター所長の司会により進められました。
発表された方のテーマ、簡単な発表内容は次の通りです。

「就労型継続支援B型事業所の作業療法士の関わり~3事例から見るアセスメントによる要因の特定~」
生活健康科学プログラム  金弦さん

 ◇就労支援分野で働く作業療法士の役割を質的調査にて調査することで、作業療法士のアセスメントが対象者に必要な要因の特定を高め、QOL向上に役立っていることを明らかにすることが目的である。
問題意識として①障害者就労支援で実施されるアセスメントが本当に就労に特化した内容であるかどうかという点と、②障害者の障害を専門的にアセスメントする職種の役割が曖昧である点である。
◇このため日本作業療法士協会が作業療法を「見える化」し、多職種にも分かりやすく説明するためにMTDLP(生活行為向上アセスメント)を開発したが、明らかになったことは次の2点である。
①作業療法士が対象者にアセスメントする際、身体機能面に限定されず、背景因子として対象の個人因子を評価し、対象者にとって重要度の高い作業を遂行する上で必要な要因の特定を実施している点である。②医療専門職には病気を診るだけになく、予後予測の観点が必要である点である。作業療法のMTDLPには、教育プロセスとして予後予測の実施が明確化されている。
◇本稿の仮説
・仮説ー「障害者就労支援において、対象者のQOLを高めるために、就労継続支援B型事業所の作業療法士はMTDLPの視点でアセスメントをしているか」である。
・仮説の問いに対する仮の答えー「就労継続支援B型事業所の作業療法士は、MTDLPの視点でアセスメントの視点による要因の特定を高めているために、対象者への介入を段階づけて実施することが最もQOLの質を高める」と設定する。
◇本研究では次の方法で就労継続支援B型事業所での作業療法士の関わりを調査した。
1)対象者:作業療法士3名  2)調査機関:2019年7月~10月 3)調査方法:インタビューによる半構造化面接(1名に対し約60分間) 4)調査場所:各作業療法士が勤務する事業所を訪問
◇その結果
①3名の作業療法士はMPDLPの視点でアセスメントし対象者に必要な要因の特定を高めていた点が無意識に行われていた点が明らかになった。②MTDLPの視点で対象者に必要な要因を高めるアセスメントのプロセスにおいて、対象者が疾患の特性を理解し、課題を自ら発見し解決できる能力を獲得できるよう支援を実施していた。③作業療法士の関わり方として対象者を主に関わる考え方ではなく、対象者が生活する地域のニーズをアセスメントすることから対象者を支援が有効であることが明らかになった。
◇おわりに
・今回の研究で就労支援に対する作業療法士の関わりは対象者のQOLを向上させるために有効なプロセスを踏んでいることから、就労継続支援B型事業で作業療法士の役割が発揮されることが明らかとなった。
・今後の課題としては、就労支援現場で働く作業療法士が、支援実態を活発に報告していくことが必要である。報告があがることで作業療法士の役割が多職種に伝わり、就労を支援する作業療法士の活躍の場も広がると考えられる。

「作家 赤江行夫論-《占領》の文学-」
人文学プログラム 永見さん

一 作家赤江行夫とは
福島郁穂(いくお)=赤江行夫
1918年(大正7)10月19日~1990年(平成2)12月22日 行年72
能義郡赤江村今津に生誕 (安来)
父、福島亮と母、年能の長男
赤江村立今津尋常小学校卒
島根県立松江中学校卒
神戸高等高等工業学校建築科卒
工場建設技師、数学・建築史及教師を経て、戦後に特別調達庁に勤務
◇賞歴・候補歴
候補 第35回直木賞 1956年(昭和31上期)
候補 第36回直木賞 同年(昭和31下期)
週刊小説創刊記念賞金1千万円懸賞小説佳作 (昭和48)他多数
◇参考
特別調達庁・連合国の需要する建造物及び設備の営繕並びに物及び役務の調達
退職後は茨城県土浦市鳥山町に住む
墓所 つくば市泊崎町 牛久沼聖地公苑 福島郁穂大人命

二 赤江行夫の著作
著作分類  編数       備考
小説    45編 内著書 『長官』『不発弾』『ほらふき伝次』
追悼文    6編 「鼠の糞」長谷川伸への追悼文が最初、他に新鷹会への諸先輩のもの
随想    17編 「椿おつや」への追悼文と言えるものであるが、随想としたその他    2編 ルポ・短文
中学時代著作 3編 「社日桜の話」「大山寺」「快勝記(庭球部)」
建築関係著作 2編 「日本建築史」「宮古島農家による日本原始家屋への一考察」
未発表著作 21編 近代日本文学館所蔵
計     98編

三 赤江行夫の作家人生(四期に分ける)
著作(区分)   小説   追悼文    随想    その他
・始動期      7編
(29歳~35歳)
・成長期     14編   1編          1編
(36歳~45歳)    (内 著書3冊)
・帰伏期
(46歳~51歳)             1編    1編
(46歳~57歳)        2編   1編    5編
・成熟期
(52歳~72歳)           24編   6編   16編    1編
(58歳~72歳)        22編   6編   12編    1編

計          45編   8編   17編    2編

四 赤江行夫の代表作
1「ザ・リマウ(350枚)」1961年(昭和36)
2「通訳の勲章(500枚)」1972年(昭和47)
『週刊小説』創刊記念懸賞小説佳作 1973年10月
3 改訂「通訳の勲章(410枚)」の草稿 1974年(昭和49)
4「虎が来る(348枚)」1985年(昭和60)
第八回放送文学賞佳作1986年3月
5「虎(299枚)」1990年(平成3)
これらは、現在確認されているもののみで執筆期間は凡そ30年間である。この長期間の改訂については、赤江の場合は小説のタイトルを変えて書き続けた。
68年にノーベル賞を受賞した川端康成の『雪国』は同じタイトルで36年間にわたって改訂をつづけている。作家にとって最も思い入れのある著作は存在するということなのだろう。それを、代表著作とここでは考えたい。

五 赤江行夫は何を表現したか
赤江行夫は、福田清人の指導のもと純文学から始めた。そのため、『大衆文芸』に掲載されていたのは多くのが中間小説であったと思う。現在は、文学区分が判然としない状況ではないかと思っている。少なとも作家が何を表現しようとしたのかが大切になってくる。

赤江行夫は何を表現したか?
●幻想文学と称する一群(7編
幻想文学は赤江の旧制中学時代、そして赤江の作家としての成長期から成熟期にも記される。赤江の幻想文学は少年時代から赤江自身の人間性の維持のためのもので、誰にも迷惑をかけない、邪魔されない自由空間であったのではないかと思う。●《占領》の文学と称する一群(15編)
西沢正太郎や真鍋元之が「手に負えない大きな課題」「社会派らしい壮大なテーマ」と表現したものと重なるもの。(赤江の仲間内の評価)
「ここでは、ある特定の場所がある人(或いは物)によって占められ、支配される。占領もあり、そうでない「占領」もある。そんな状況の中での人々の反発、適応、迎合及び直視する行為を描いた文学」とする。

それぞれの発表の後、司会の学習センター所長、客員教員から講評があった。最後にひと際大きな拍手で発表者を讃えた。

市民公開講座「地球温暖化と気象災害」が開催されました

2月9日(日)13時30分より島根学習センター第1講義室において市民公開講座「地球温暖化と気象災害」が行われました。講師は島根学習センター所長の田坂郁夫先生です。当日は好天に恵まれ約40名が熱心に聴講しました。
講演の大略はつぎの通りです。

1.地球温暖化とは
・地球表面の気温が人為的起源による温室効果ガスの増加によって20世紀後半以降急激に上昇している現象
・地球はこれまでにも、数億年あるいは数千年単位で温暖化、寒冷化してきたが、地球温暖化という場合は「20世紀後半以降」の「人為起源の気温上昇」を指す場合が多い

▲温室効果ガスの種類
・二酸化炭素   ・メタン
▲20世紀後半以降のCO2濃度の変化
・二酸化炭素濃度はこの60年間で、310ppmから400ppmへ約30%増加している
・2018年の世界平均濃度は407.8ppmに達している
▲1891~2018年の世界の気温変化
・地球の気温はこの130年間、上昇を続けています
・気温の上昇率は100年間で約0.73度です
・2000~2010年はハイエイタス(中断、停滞)と呼ばれ、気温の上昇が停滞していましたが、その後再び気温は(より激しく?)上昇を始めています

2.地球温暖化の予測
気象庁:「地球温暖化予測情報 第9巻(2017)」から
・気象庁が1996年度から随時発表
・今後、二酸化炭素排出の削減など追加的な政策を行わず、温室効果ガス濃度が最も多くなると想定。(以下の話は20世紀末(1980~1999年)に比べてです
・地域区分 松江(山陰)は西日本日本海側に含まれるが、ここには九州北部も入っている

①気温
・年平均気温は全国で約4.5度、西日本日本海側で4.1度上昇
・松江:年平均気温14.9度→19.0度に上昇(現在の屋久島・種子島)
・北日本地域ほど、温度上昇が大きい(地球全体でも同様)
・冬・秋(寒候期)の温度上昇が大きい → 暖冬が当たり前
・1月の平均気温 4.3度→9.0度(現在の3月の平均気温よりも1度以上高温)
・真夏日:7月21日~8月30日 → 6月17日~9月19日
・夏日;6月4日~9月24日 → 4月30日~10月18日
・冬日:28日、真冬日:0.2日 → なくなる

②降水
・年降水量は変動の幅が大きく、予測ができない
・あえて言えば、北日本と沖縄は増加、東日本、西日本は減少
・大雨、土砂降りは増える
・年々の変動が大きい

③積雪・降雪
・降雪量89cm、再深積雪20cm → いずれも0(ゼロ)

3.近年の気象災害
▲気象災害:気象現象または気象現象に付随して発生する現象に起因する破壊力によって発生する災害(気候学・気象学より)
▲2019年に発生した世界の気象災害
・高温災害、大雨災害の割合が高い
・世界では1年を通してどこかで異常気象が発生している
▲日本における異常高温の発生
・最高気温40.0度以上を観測した地点は全47回のうち、30回が2010年以降に観測
・戦前に観測されたのは2回だけ(山形と宇和島)
▲日本における大雨の記録
・気温と異なり、近年大雨強雨が極端に増えているとはいえない
▲松江の気象極値
・21世紀に高温の記録が多くなっている
・降水量は近年特に増えているとはいえない

最近の気象災害
▲主な気象災害とその比率
・雨に関係する災害(大雨害、風水害)が約60%をしめる
・強風に伴う災害(風水害、強風害、風浪害)が約35%
▲月ごとの発生件数とその種類
・1年を通じて様々な災害発生している
・冬は雪関連、冬~春は強風に起因するもの、梅雨~秋は大雨に関する災害が多い(注意を要する)
▲災害の経年的特徴
・平均して年間約5件発生
・増減傾向は見られない

4.気象災害、特に大雨災害への備えと対応
平常時の備え
▲自宅の周辺を観察する
・崖があるか。その高さは ・傾斜地か ・渓流があるか。その渓流は土石流危険渓流か ・谷の出口か。尾根の影か ・小川(用水路・側溝)があるか ・谷底にあるか
▲ハザードマップ(災害予測図)を確認する
・松江市HP→(暮らしのガイド→安全・安心)→防災情報
・松江市防災ハザードマップ(公民館区別災害予測図)
・津波浸水想定区域マップ
・松江市ため池ハザードマップ(農林基盤整備課)

事前の準備
▲非常備蓄品
非常備蓄品は、災害復旧までの数日間(最低3日分)自ら生活できるように準備しておくもの。食品、水、燃料。高齢者や乳幼児用食品(粉ミルクや離乳食、流動食、おかゆなど)
・備蓄しているものは適度につかう。そして補充する
・1か所にまとめて保管しないで家のあちらこちらに保管する
▲非常持ち出し品
貴重品、ラジオ、非常食品、懐中電灯、応急医薬品、衣類、洗面用具など
▲災害情報を入手するための準備
・携帯電話(スマホ)に松江市防災メール・しまね防災メールを登録する
・防災関連アプリを入れる。Yahoo防災速報、らじるらじる

災害時の対応
▲雨の強さと降り方
・気象用語を覚える
・天気予報やニュースで使われる「激しい雨」「非常に激しい雨」「猛烈な雨」は雨量の目安です
・気象注意報・警報・特別警報
・特別警報は2011年の東日本大震災や紀伊半島を契機に制定された。(2013年8月開始)
・数十年に一度の現象(大雨など)が予想されるときに発表される。
▲避難のための情報
・避難準備・高齢者等避難開始  ・避難勧告  ・避難指示(緊急)
▲避難の心得
・夜間の避難は極力避ける。特に大雨時は音が聞こえない、周りの様子が見えないなど非常に危険
・冠水している道路は避ける。マンホールや側溝に落ちる
・避難できる水深の目安は、高齢者・子どもは20cm、成人男性50cm、これ以上は自宅に留まる。水が流れている場合はこの深さも危険
・谷筋の下流へは避難しない。土石流が追いかけてきます。斜面を水平方向(尾根の部分)に
・マンションなどの上階(3階・4階以上)の人は比較的安全です(備蓄は忘れずに)
・自宅に留まるときには上階へ垂直避難。非常備蓄品も上階へ

5.まとめ
・地球温暖化は進行しています
・今世紀末には現在と著しく異なった気候環境も予測されています
・松江はたびたび災害が発生してきました。ということは、これからも災害の起きる可能性が高いということです
・日頃から災害への備えをしておきましょう
・災害の発生が予想されるときは、早めに避難を心がけましょう
・家族から避難を呼びかけられたら、我を張らずに避難しましょう
・ご近所に避難仲間を作っておき、お互いに声を掛け合い避難しましょう

公開講演会「心はつながりを求めている」を開催しました

2019年4月21日(日)午後1時30分より島根学習センター4階第2講義室において第7回通常総会の第1部として総会記念市民公開講演会「心はつながりを求めている」~電話の向こうから~ を開催しました。

電話から聞こえてくる声、顔も分からない、どこから架けているかも分からない。 1本の電話線でつながる声と声。それは人と人との出会い。一期一会の出会いである。その出会いは今、生きてここにいる私、分かってと伝えているかのようだ。 予期しない苦しみ、悲しみの中で喜びが見えなくなってしまう。孤独の中で、迷いの中で懸命に 生きようとする姿がそこにある。人は人とのつながりを求めて生きている。その心にどれだけ寄り添っていけるのか?自分に問いかけながらの日々。
講師はこの分野の第一人者の荒木伸子さんです。講演の主な内容は次の通りです。

私の相談活動のはじまりは
・人とわかり合える関係を求めて
・カウンセリング体験学習の道に飛び込む
・私の中の原風景(おじいさん、おばあさん時代)に支えられて
・社会とのつながりの中で生きて行きたい

相談活動に携わって、感じること
・ひとりひとりの深い心の影に出わさせてもらっている
・孤独の中で迷いの中で、懸命に生きようとする姿に尊さを感じている
・私生きてここに「いる」よと、心に語りかけ、つながりを求めている

苦しみの中にいる人々の心の叫び
〈ぼく、生きていいですか〉
〈ぼく、なんで生まれてきたか教えてください。苦しいです〉
〈私、子どもをたたきそうです。助けてください。もう子どもはいらん〉
〈ぼく、さみしいよ~。お母さん出て行った)

不登校の子どもの出会いと自立していく姿
・ぼくこれ「起死回生」~いじめから
・親に本音が吐き出させた瞬間
・夜登校からはじまる

現代社会は病んでいる
・自殺者の統計では、島根県は全国平均で4番目。たまに5番目や7番目になっているが、4番目が多い
・最近は自殺者を自死者と言い換える。これは自殺者は自分で死の選択をするが、自死者は自分ではなく、死にいやおうなく追いやられるからだ
・不登校やひきこもりは、若年層や高齢者に多い
・心の病気や貧困、格差も増えている
・虐待、DV、いじめ等も最近急激に伸びている

私たちはどんな助けができるでしょうか
・聞くことや答えることは言葉や事柄を指している
・一方、聴くことや応えることは心や感情、怒り、こうげき、悲しみ、憎しみを表す
・心と心の通う合う関係が失われた社会で、気持ちは共感できる

終わりに
・今、心はどこにありますか、自分を知ること ⇔ 他者の心を知る(感じ取る)
・谷川俊太郎の詩「いる」肯定的(あたたかい) 声を繋いでともに

 

 

佐々有生先生 退任公開講座のお知らせ

放送大学島根学習センター所長 佐々有生 先生は3月末日をもってセンター所長を退任されます。これに先立ち、下記のように公開講座が開催されます。多くの皆様のご参加をお願いいたします。

日時:2019年3月17日(日)13:30~15:30
演題:パリの裏側に魅せられた画家 アンリ・トゥルーズ=ロートレックの面影を追って -モンマルトル、アルビ、ボルドーなどを訪ねる-
講師:佐々 有生 島根学習センター所長
会場:放送大学島根学習センター
定員:50名(事前申し込み制)

申し込み・問い合わせは
放送大学島根学習センター
〒690-0061 松江市白潟本町43
Tel 0852-28-5500

公開講座チラシ

公開講演会と卒業研究・修士論文・博士論文発表会のお知らせ

次の通り公開講演会と卒業研究・修士論文・博士論文発表会が開催されますので、多数の皆様のご参加をお願いいたします。

1)公開講演会「動き出したTPPと日本農業」
日 時 平成31年2月9日(土)13:00~
会  場 島根学習センター 3階 第1講義室
講  師 小林 一(放送大学鳥取学習センター所長)

2)卒業研究・修士論文・博士論文発表会
日 時 平成31年2月9日(土)15:00~
会 場 1)と同じ
(一人発表15分・質疑5分)

定 員 50名(事前申し込み制)
申し込み先 島根学習センター(0852-28-5500)

案内チラシ

島根県委託事業「市民公開講演会と健康チェック」を開催しました

10月13日(土〕、島根県消費者団体教育機能強化事業の委託を受け、「消費者市民社会の構築に向けて~地産地消と健康寿命を考えるつどい~」を松江市民活動センター(スティックビル)5階 交流センターで午後1時から開催しました。当日は約50名が参加されました。

開会にあたり、司会の石川副会長の挨拶の後、竹下同窓会会長、佐々学習センター所長が本会開催の目的と意義を述べられました。続いて、つぎの2題の講演が行われました。

講演1.「美味しまね認証」制度~農林水産物の安全と美味しさのために~
講師は島根県農産園芸課 食の安全推進室からお迎えしました。講演の概要は次の通りです。

・「美味しまね認証」を認められた品目は現在(H30.7.10)182である。
・食品を選ぶときに重点的に考えるのは安全性(77%)、価格(56%)、おいしさ(33%)で、他に生産期、鮮度、産地、生産者、表示内容、栄養成分、商品名等である。
・通称「美味しまね認証」制度は「安全性が高く、おいしい」島根県産農林水産物を島根県知事が認証する制度である。認証の可否の判断や、認証基準の決定は、学識経験者、消費者代表、食品衛生専門家などで構成する第三者機関が行う。
・美味しまね認証の基準設定品目は、農産物-青果物、穀物、茶、畜産物-鶏卵、肥育牛、生乳、林産物-菌床きのこ、原木きのこ、水産物-いわがき、内水面養殖魚等であるが、品目個々に基準を設定している。例えば「しじみ」はないが、これは基準のチェックが難しいからである。
・美味しまね認証の基準は3階層になっており、安全を確保する基準、品質を確保する基準、地域の独自性を確保する基準から成っている。島根県の特徴はこのように多段階になっていることである。
・内容は例えば安全性を確保する基準の生産工程管理基準は、農場の運営体制、出荷物の安全、環全保全、作業者の安全であり、農場の場合、整理整頓し清潔なほ場や作業場を維持し、肥料や農薬は適切に保管され、使用日、量、濃度などの記録があることが必要である。また、品質を確保する基準として、嗜好性基準(農産物が対象)と安全強化基準(畜産物、林産物、水産物が対象)がある。
・生産者の目から美味しさのアピールポイントを提案することもできる。例えば、「島の香り隠岐藻塩米」は隠岐の豊かな自然環境のイメージと相まって高い評価を得ている。
・美味しまね認証マークは「縁結び」と「水引」をモチーフに消費者に贈り物の気持ちを込めている。認証された農林水産物に、認証マークを使用することができる。
・工程管理での最終チェックは栽培の工程を一つ一つ確認して記載している。
・美味しまねの実践農場の例として、衛生管理の徹底、作業・管理の記録、記録簿の保管、用具の整理、事故発生時のマニュアル、作業上の注意事項や危険箇所の掲示を挙げられた。
・「美味しまね認証マーク」の他にも「有機JASマーク」「島根県推奨エコロジー農産物」「ふるさと認証食品(E-マーク)」のマークがある。細かく観察すると良い。

講演2.食品表示の見かた
講師は松江保険所衛生指導課からお迎えしました。講演の概要は次の通りです。

・食品表示は、食品を摂取する際の安全性の確保と自主的で合理的な食品の選択の情報源として重要な役割を果たしている。
・「食品表示法」は食品衛生法、JAS法、健康増進法の食品表示に係る規定を一元化し、平成27年4月1日からスタートした。(消費者庁の所管)
・一般用加工食品の表示について例えば「うなぎのかば焼き」では、原材料名では原産地表示が必要となり、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)の表示方法が変更され、栄養成分表示が義務化された。添加物は原材料名と明確に区分して表示する必要がある。また、製造者と販売者も区別して表示する。
・栄養成分表示新たに包装された消費者向けに販売される加工食品および添加物は、原則として栄養成分が必要になった。
・保存方法(保存温度等)と消費(賞味)期限は密接に関係している。保存の方法は食品の特性に従い表示する。期限の表示には図のように「消費期限」と「賞味期限」がある。
・アレルゲンの表示の対象はアレルゲンを含む原材料で
(1)特定原材料7品目(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生)
(2)特定原材料に準ずるもの20品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)がある。
・アレルゲンの表示は個別表示(個々の原材料の直後に括弧書きする方法)を原則とする。
・特定原材料等と同一のものであると認められる代替標記と拡大表記がある。(例)えび⇒(代替表記)海老、エビ (拡大表記)えび天ぷら、サクラエビ
・ふくじん漬けと冷凍コロッケについての個別的義務表示例を示された。
・消費者の皆様に対して表示をみて、正しく食品を利用していただきたいと述べられた。

講演終了後、「スポーツ吹矢」体験と「健康チェック」を行った。
スポーツ吹矢は島根県吹矢協会の方のご指導の下、まず、基本動作(1.礼をする 2.構える 3.筒をあげる 4.息をはく 5.息を吸う 6.吹く 7.息を構える 8.礼をする)を教わってから、的に向かって矢を吹いた。スポーツ矢吹が初めての人にとっても大変楽しい経験になったと思います。

健康チェックは参加者の血圧、握力、骨密度、肺活量をそれぞれ測定し、各自の健康状態の確認のため役立てようとするものです。尚、測定にあたっては、肺活量を除き、看護師資格を持つ同窓会会員が支援しました。

会場では「美味しまね認証」取得者である(株)出雲精茶さんのご協力で「お茶の試飲会」が開催され、島根のお茶のおいしさを再認識しました。

行事開催のご案内と参加のお願い

    2018年9月15日

放送大学
島根同窓会会員各位

放送大学島根同窓会
会 長  竹下   靖彦

行事開催のご案内 と参加のお願い

今年の夏は災害・ いのちの危険にさらされる記録的な暑さが長く続きくとともに、度重なる西日本豪雨災害、北海道胆振地方を震源とする地震の発生と続き、多くの方が後片付けや避難生活を余儀なくされ、大きな傷跡を残しています。

さて、島根同窓会も6年目を迎え、学習センターと共に学内だけでなく、地域への貢献活動に取り組んでおり、年々その実績を上げています。

つきましては、来る1学期学位記授与式、初めて島根県から「消費者団体教育機能強化事業」の委託を受け、成功させるべく取り組んでいますが、失敗しますと今後行政からの信頼は低下しますので会員のご参加をお願いする次第です。

お手数ですが、同封の「返信はがき」にてご意向を来る9月25日(火)までにお知らせください。

、 2018年度第1学期学位記授与式
日 時 2018年30日 (日) 11:00~12:00
会 場 放送大学島根学習センター 「3階・第一講義室」

、 2018年度第1学期卒業を祝う会
日 時 2018年30日 (日) 12:00~13:00
会 場 放送大学島根学習センター「4階・第二講義室」
会 費 1000円 (当日受付にてお願いします)

、  島根県委託事業 「市民公開講演会 と健康チェック」
 日 時    2018年1013 (土) 13:00~16:30
会 場 松江市民活動センター(スティックビル)「5階・交流ホール」
参加費      無料
※宣伝は山陰中央新報社「さんさん」、[情報BOX],「りびぇ―る」等

開会                       13:00
講演1 「美味しまね認証」制度について      13:15~
~農林水産物の安全と美味しさのために~
講師  島根県農産園芸課(出前講座)

講演2 「食品表示の見かた」
講師  松江市・島根県共同設置 松江保険所衛生指導課

*美味しまね認証取得者(株〕出雲精茶さんの「お茶の試飲会」があります。

軽スポーツ 吹き矢で楽しく            14:30~
講師  島根県吹き矢協会

健康チェック
(皆様の血圧、骨密度、肺活量、握力についてそれぞれ測定します。)

閉会                       16:30

島根県委託事業「市民公開講演会と健康チェック」(チラシ)

      さんさん (10/6)                        情報BOX     (10/13)

 

 

 

市民公開講演会「国際化する消費者被害」を開催しました

2018年4月22日(日)午後1時30分より島根学習センター4階第2講義室において第6回通常総会の第1部として総会記念市民公開講演会「国際化する消費者被害-消費者センター相談事例から-」(平成30年度消費者問題出前講座)を開催しました。
経済社会のグローバル化の急速な進展により、私達の消費生活にもグローバル化の影響が及んでおり、世界中の国や地域から輸入された多くの商品に囲まれて日常生活を送っています。しかし、その取引においてトラブルも多数発生しています。当日、多くの参加者がありましたが、私達はこれに巻き込まれない対策や心構えが必要になってきました。
今回、講師として田邊和佳子さん(島根県環境生活部環境生活総務課 消費とくらしの安全室(島根県消費者センター) 調整監)をお迎えしました。
講演の主な内容は次の通りです。

最初にスマートフォンやインターネットの普及によって一般消費者に及ぼした影響を「平成28年度電子商取引に関する市場調査(経済産業省)」から次のように概観された。
・国内B to C EC(物販)市場規模が2016年には15兆円を突破し、EC化率は 5.43 %となった。
・B to C EC(物販)のスマートフォン経由の市場規模は2016年には25,559 億円でスマホ比率は 31.9 %と利便性や簡便性からか3分の1を占めるようになった。
・ネットオークションの市場規模は 10,849 億円であるが、そのうち、個人間のC to C による市場規模は 3,458 億円で既に3分の1を超えている。
・2012年に誕生したフリーマーケットアプリの市場規模は、2016年には3,052億円となり拡大傾向にある。フリーマーケットアプリは高校生、大学生から中学生まで拡がり場合によっては小学生にまで入ってきている。
・国境を越えたEC 市場規模(2016年)は日本、米国、中国の間の輸入額で、日本 2,396億円、米国 10,415 億円、中国 21,737 億円である。

経済のグローバル化は消費者がインターネット経由で海外事業者とネットショッピング、ゲーム、LCCなどの格安航空券、金融商品取引等の取引で海外事業者とのトラブルが多数発生するようになり、2011年11月に越境消費者センター(CCJ)が開設され、2016年には国民生活センターに業務が移管され、より迅速に対応できるようになった。CCJの役割は、海外ショッピング等でトラブルにあった消費者のための相談窓口と海外の窓口機関と連携して消費者と海外事業者の間に入りトラブルの解決をお手伝いすることである。
2017年11月現在、連携可能な国は、アメリカ、カナダ、メキシコ、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、ベトナム、フィリピン、タイ、スペイン、ロシア、南米10カ国、イギリスである。(上記以外でも相談には応じている。)

また、CCJが受け付けた相談の内容を「平成29年度版消費者白書(消費者庁)」によって概説された。
・取引類型別では圧倒的に電子商取引が多く、年齢別では40歳代や中高年層が多い。
・商品・サービス類型別割合は身の回り品やソフトウェアが多い。
・決済手段別相談件数をみると近年は圧倒的にクレジットカードが多い。
・トラブル類型別-決済別の相談件数をみると解約ではクレジットカード、詐欺疑いでは金融機関振込が多い。
・事業者所在国別の推移では米国や英国よりも所在国不明の場合が大幅に上回り、トラブル解決を難しくしている。
・事業者所在国別-トラブル類型別の相談件数の推移では米国は解約、中国は詐欺疑いや模倣品の到着、英国は解約、所在国不明では詐欺疑いや解約が多い。

次に島根県消費者センターが扱った消費者トラブルの次のような相談事例:
出会い系サイト、ウイルス対策ソフト、副業サイト、ネット通販、FX取引(外国為替証拠品金取引)とバイナリーオプション取引(為替等の上下を予測して判定時刻に事前に定めた権利行使価格を上回った(下回った)場合に一定の金銭を受け取る仕組み)、マルチ取引、仮想通貨についての解決策や対応について詳細に説明された。

一方で販売方法や支払い方法の多様化によって、身の回りにはIC型電子マネー、サーバー型電子マネーやクレジットカードが生活に浸透してきた。こうした中でクレジットカード会社(加盟店契約会社)、(決済代行業者)は改正割賦販売法が平成30年6月までに施行され、国内に事業所がある場合は、新たに経済産業省の登録が必要になりました。
また、マルチ取引の場合、海外事業者との間で日本語は不可とか、事業者は海外法人であったり、海外法に準拠だったり、クーリング・オフは3日のみとか、問い合わせ窓口がないなどの解約トラブルが発生し、簡単には返金されないことが多い。

まとめ:賢い消費者になるためには
・ネットで何か始めるときは、会社概要(企業名、住所、代表者、連絡方法、認可の有無等)を必ず確認する。
・金融商品の場合、書面や画面で契約内容をよく確認して記録に残す。ネット販売ではそもそも契約書が存在しない。
・問い合わせ窓口の有無、日本語対応しているか等を事前に確認する。
いずれにしても基本中の基本は「必ずもうかる」は疑ってかかることである。

市民公開講演会と第6回通常総会開催のお知らせ

島根同窓会会員の皆様

平素は島根同窓会の活動につきましてご協力ご支援を賜りありがとうございます。月日の経過は早いもので第5回通常総会から1年が経過しました。ここに会則第9条によりまして、第6回通常総会を下記のように開催いたします。会員の皆様には万障お繰り合わせの上、是非ともご出席いただきますようお願い申し上げます。
当日は、第1部 総会記念「市民公開講演会」、第2部「第6回通常総会」の2部構成となります。会員の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

第1部 総会記念「第11回市民公開講演会」
日 時 平成30年4月22日(日)13:30~
会 場 島根学習センター 4階 第二講義室
演 題 「国際化する消費者被害」
講 師 田邊和佳子さん(島根県消費者センター調整監)
定 員 30人(無料)

経済社会のグローバル化の進展に伴い、消費生活においてもグローバル化が進んできています。わが国の消費者は、世界中の国や地域から輸入された多くの商品に囲まれて日常生活を送っています。
消費生活のグローバル化はインターネットを通じて、消費者が自ら海外から商品を直接輸入するケースが増加しており、日本の消費者の1割が越境電子商取引を利用しています。利用者への調査ではクレジットカードの利用が最も多く、取引におけるトラブルも増加しており、巻き込まれない対策が今必要事項となってきました。皆さんと共に考えてみませんか。

第11回市民公開講演会パンフ

第2部 第回通常総会
日 時 平成30年4月22日(日)15:00~
会 場 島根学習センター 4階 第二講義室
議 題 ①平成29年度事業報告、②平成29年度決算報告、③2018年度事業計画(案)、④2018年度予算(案)、⑤その他

第1部の公開講演会にはどなたでも参加できますのでお知り合いの方もお誘いください。また、会員の皆様にお送りいたしました「第6回通常総会のご案内」の封書のなかで会員期間が4月以降5年経過する会員の皆様に対して会員継続のご意向をお尋ねしています。同封されているハガキにて、是非とも引き続き会員継続のご登録にご協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。

公開講座「セザンヌの足跡を追う」が開催されました

2月4日(日)、島根学習センター 3階 第1講義室において、公開講座 美術に親しむIV「セザンヌの足跡を追う-南仏の故郷 エクス・アン・プロヴァンス-」が開催されました。当日はお昼前から松江は猛烈な吹雪に見舞われ出席者は少ないのではないかと懸念されましたが、多くの参加者があり盛況でした。

講師の佐々有生島根学習センター所長は「美術に親しむ」シリーズとして毎年島根県の各地で公開講座として講演されてきました。2014年7月に隠岐・西ノ島町で開催された「美術に親しむ~オランダ・ベルギーを訪ねて~」を皮切りに2015年度は「ゴッホの足跡を追う-パリ、アルル、サン・レミ、オーヴエルを訪ねて-」、2016年度は「モネを追うセーヌ河岸の旅-パリ、ル・アーヴル、ルーアン、ジヴエルニ--」と続き、今年度はポール・セザンヌの生涯の足跡を追いました。

講演の内容は①青年の時代、②印象主義の時代、③印象主義を超えて、④モチーフを求めてに大別できます。

1839年1月19日、セザンヌは南フランスのエクス・アン・プロヴァンスで生まれた(略称エクス)。エクスはプロヴァンス伯爵領の首都として古くから繁栄し、現在は学術・芸術都市としてプロヴァンス地方の観光の拠点となっている。ここはサント・ヴィクトワール山の西、マルセイユの30kmほど北に位置し、アルク川とトルス川によって作られた盆地の中にあり、1680年に建立されたミラボー大通りを飾るロトンド大噴水が有名である。搭の上部の3体の像はそれぞれ司法・農業・芸術を表している。ローマ時代より「水の都」と称され、街のあちこちに噴水や泉がある。水は温かい。郊外に彼の臨終の家や墓所、アトリエが現存している。

父のルイ・オーギュストは裕福な帽子商として財をなし、この地で銀行を創立した。また、マリーとローズという2人の妹がおり、マリーとは生涯親しくつきあった。20歳のとき、父がプロヴァンス地方の統治者の邸宅であるジャ・ド・ブッファン邸を購入したが、これがセザンヌにとって生涯の隠れ家となった。

22歳のとき、中学時代の親友エミール・ゾラの誘いで、世界の芸術家が集まるパリに出る。しかし、内向的なセザンヌは生活に不安と戸惑いを感じ、僅か半年で戻ってしまい、中学校の頃に通っていたエクスの素描学校に再入学する。邸宅の居間に4枚の四季を表す寓意画を描いた。23歳のとき、父が再びパリに戻るよう勧めたため、アカデミー・スイスに通い、ここでルノワールやモネらと知り合う。翌年、サロン(官展)に初めて応募したが落選する。27歳のとき、ピサロやギョーマンら後の印象派画家と知り会った。30歳のとき、将来の妻、オルタンス・フィケと知り合い、普仏戦争の間、南フランスの小村レスタックで過ごした。ピサロから印象主義を教えられ、これまでより色彩が次第に明るくなった。絵の具は塗り重ねると黒くなり、暗くなるが、光を当て白色にした。また、キャンパスに塗っていないところを残した。33歳のとき、息子ポールが誕生し、住まいもオーヴェル・シュル・オワーズに移した。

35歳のとき、印象派第1回展に「首吊りの家」を出品したが非難を浴びた。第3回展も17枚の作品を出品するも酷評された(38歳)。因みにピサロは印象派展(8回開催)に全て出展している。セザンヌは失望し、友人のサークルや印象派から離れ、パリからエクスのジャ・ド・ブッファンに帰り、エクスとレスタックを行き来するようになる。

41歳の頃から次第に印象主義を乗り超える方向に進み、主として南フランスで製作を続けながら、多くの風景画や静物画を描いた。特にリンゴをモチーフとして描いた絵が多い。彼は輪郭を描かずに、色を塗ることと形を作ることを同時に行った。右の写真の絵(「台所のテーブル 籠のある静物」)はよく見ると変である。大きな果物。落ちそうな果物。机のふち折れそう。遠近法や3Dの世界は無視。とにかくいろいろの高さや角度から観た通りに描いている。そしてこの絵が変だと気付かせないくらい、一つの絵としてまとまっていた。また、この地方の象徴的な山であるサント・ヴィクトワール山の風景も数多く残している。一方から観ると富士山のような山であるが、裏側から見ると長い山脈のように続いているのに驚かされた。

47歳のとき、ゾラと決別。息子ポールが14歳のとき、オルタンスとは正式に結婚したが、10月に父が亡くなった。邸宅のアトリエが本格的なアトリエになった。

56歳のときの12月、パリの画商ヴォラールが開いた個展により、ようやく世論が高まり始める。「ビベミュスの石切り場」を製作。63歳のときに、ローヴのアトリエに移って制作するようになるが、67歳(1906年)のときの秋、製作中に嵐に見舞われ10月23日、肺炎で死去。生地プロヴァンスで歿した。

結びのことばから-「セザンヌは エクスの”自然”から学び 自らを信じて 自らの視覚世界を 切り開き続けました いつの時代にあっても 人は 自らを取り巻く「ひと・もの・こと」などとかかわり合い 学び合いながら 自らを知り 自分らしく 生きていく存在です」

公開講座および卒業研究・修士論文・博士論文発表会開催のお知らせ

次の通り公開講座と卒業研究・修士論文・博士論文発表会が開催されますので、多数の皆様のご参加をお願いいたします。

1)公開講座「セザンヌの足跡を追う-南仏の故郷 エクス・アン・プロヴァンスス-」
日  時 平成30年2月4日(日)13:00~14:30
会  場 島根学習センター 3階 第1講義室
講  師 佐々 有生(放送大学島根学習センター所長)

2)卒業研究・修士論文・博士論文発表会
日 時 平成30年2月4日(日)14:45~
会 場 1)と同じ
(一人発表15分・質疑5分)

定 員 50名(事前申し込み制)
申し込み先 島根学習センター(0852-28-5500)

案内チラシ

第9回市民公開講座『わが家の防災対策』の講演記録を掲載しました

平成29年4月22日(土)、島根学習センター 4階 第二会議室において開催しました島根同窓会第5回通常総会記念講演会・第9回市民公開講座「わが家の防災対策』-地震・風水害・雷・火災対策-の講演記録を掲載しました。

折りしも7月5日には島根西部、福岡、大分にはかつて経験したことがないという「大雨特別警報」が1日に3回も発令され、その惨状は想像を絶するものでした。本講演において地震、風水害、雷、火災についての防災対策があらゆる角度から論じられています。是非ともご一読お願いいたします。

(トップページのメニュ-”講演会(公開講座)記録”をクリックしてお入りください。)

第9回市民公開講座「わが家の防災対策」を開催しました

平成29年4月22日(土)午後1時30分より島根学習センター4階第二講義室において第5回通常総会の第1部として総会記念公開講座「わが家の防災対策」~地震・風水害・雷・火災対策~(島根県消費者センター出前講座)を開催しました。当日は多くの参加者があり、比較的地震が少ないと思われていた山陰地方で鳥取西部地震や鳥取中部地震の発生によって、家庭での地震対策や防災対策の必要性の高さが伺えました。

講師として高橋浩二氏(パナソニック(株)エコソリューションズ社)をお迎えしました。講演の主なトピックは次の通りです。

地震について
・2013年8月30日より「特別警戒警報」の運用が開始されました。特別警報とは?
・最近の日本の主な地震
・1900年以降の地震Best 10
・緊急地震速報って知っていますか?
・世界のマグニチュード6以上の地震
・地震発生の確率、今後30年間に震度6弱以上に見舞われる確率
・地震以外の災害との確率
・チェックリスト(事前に配布されていた20の事項について自己診断)
・大地震に備えてとっている対策。家具の転倒防止など
・東日本大震災後の意識の変化。防災意識や節電意識の高まり
・震度と揺れ等の状況 0~7強まで
・日頃の備え-家庭での防災会議、非常時に役立つもの、非常持出し品、貴重品など(男性15kg、女性10kgが目安)、身の安全の確保、火、ガス、電気の安全の備え(停電時、冷蔵庫は冷蔵には7割位、冷凍にはぎっしりつめる)、避難経路の確保、帰宅困難者の心得10カ条
・阪神・淡路大震災の教訓-地震での死亡者は発生から15分内、災害時における電話利用の注意点、災害用伝言ダイアル(171)の利用方法、避難中での一番困るのはトイレの問題、情報収集はラジオの活用が効果的、地震の被害は火災保険では限定的
・家電品の震災安全対策-テレビの固定、冷暖房機の室外機の固定

風水害・雷・火災対策について
・台風とは-台風発生の気象条件、風速と被害の目安
・台風の対策-台風がくる前に、台風が来たら、避難時の注意点
・雷対策-人が雷に撃たれるとどうなるの?、金属を身に着けていると危険なの?、樹木のそばは危険?、雷が鳴っているいるときは電気機器のプラグは抜く。
・火災-逃げ遅れないように、住宅火災犠牲者の4割は就寝中、原因は放火が多い。
・火災警報器の設置場所-寝室は必須
・日本における設置効果と設置状況、メンテナンス効果
・消火器の使い方-必ず「取り扱い説明書」を読んでおくこと、また避難スペースをとっておくこと。

最後に
「釜石の奇跡」ということばがある。これは東日本大震災のとき釜石市の小中学校の全生徒の生存率は99.8%であり、昔からの言い伝えである「津波てんでんこ」を守ったからだ。「わが家の防災対策」の第一は「命てんでんこ」である。

公開講演会「歴史の工房-英国で学んだこと」を開催しました

2月4日(土)、島根学習センター 3階 第1講義室において、公開講演会「歴史の工房-英国で学んだこと」を定員一杯の60名が参加して開催されました。講師の草光俊雄放送大学教授は今年度末で退任されますが島根との縁が深いことからこの地で最終講義の意味合いを込めて開かれました。草光教授は島根学習センターで面接授業を2回(平成18年2学期と平成24年2学期)「ヨーロッパの歴史と文化」などを実施されました。また、昨年12月には演題と同じ書名の単行書(みすず書房)を刊行されました(写真上)。

講演の大略は次の通りです。(敬称略)
講演の内容は、①イギリスとの出会い、②留学時代、③帰国してからの三つに大別できる。

イギリスは最近ではEUの離脱するなどヨーロッパの中ではちょっと変わった国にみられるが、海を隔てた島国である点は日本と似ている。そうした中で祖父草光信成の存在が大きかった。祖父は出雲で生まれ、松江で育った洋画家で装飾的メソッドの画風であったが、黒田清輝の推挙でフランスに留学し、現在の日展の前身である帝展で3回連続特選を受賞した。また柳宗悦など出西窯の人たちとも繋がりがあった。

子ども時代に読んでいた19世紀後半から20世紀前半のイギリスのファンタジーな児童文学、たとえば「煙突掃除の少年」は大変面白かった。イギリスの湖水地方の文学や作品「ピーターラビット」などもイギリスの自然文学の影響でイギリスへの憧れの気持ちがあった。また、1920年代にオックスフォード大学に留学し、イギリスの歴史が大きく変わったときを体験している西脇順三郎の詩集に触れた。

大学が終わりになった頃、2ヵ月のヨーロッパ旅行に出かけた。フランス、ドイツ、オーストリアの他、残りのほとんどはイギリスであった。この間に松村高夫にイギリス・イングランドの中部にあるシェフィールド大学のラファエル・サミュエルのセミナーに一緒に行かないかと誘われる。ここでは、これまでは貴族や政治家などのエリートの歴史であったが、そうではなくひとり一人の一般の人々が世の中を変える、歴史を書き換える、歴史に登場しなっかたのは女性、労働者も男性の労働者だけでなく、そういう人たちと一緒にやろうという議論がすごく熱気につつまれていた。まさにHistory Workshop (歴史の工房)である。講義も独特である。講義をノートにとり、コピーし、これをファイルにしておく。それぞれのテーマ別に分類しておく。次に講義すときはそのテーマのファイルを引き抜いておき、次の議論を進める。また新しいテーマのファイルができるという具合である。歴史家はこういう勉強をするのかということを学んだ。

高校時代には海外の留学先として、アメリカ、ドイツも考えたが、やはりイギリスで勉強しようと思い、結局、シェフィールド大学ラファエル・サミュエル教授に師事することにした。(写真下 背景の建物はシェフィールド大学学生寮)

19世紀の半ばに産業革命が起こった。しかし、たとえば芸術性版画を作っていた職人は産業の中では手作業で働く職人になった。やがて版画は木版から魚版で印刷され、さらに輪転機によって大量に印刷することが可能になり、分業も進んだ。そこで博士論文のテーマは「イギリスの産業とデザイン」を提案された。産業博覧会や意匠登録の問題もあったがまだ誰も研究していなかった。産業革命によって、イギリスの製品はデザイン的に劣ってきたのではないか?盗作が増えたのではないか?-産業が発達することで生じた産業と技術と意匠の関係性をアーツ・アンド・クラフト運動のウイリアム・モリスやジョン・ラスキーを例として議論した。

その後、3年間ケンブリッジ大学で中国の科学技術史を研究しているジョゼフ・ニーダムの研究所に勤めた。

講演の随所で、イギリスの大学事情、留学生活(生のオペラやシェイクスピアなどの芝居の鑑賞と魅力)、放送大学の卒業研究(少なくとも文系の論文では、普通の学者の論文と同じようものではなく、自分の人生が出ていないと意味がない。皆さんの性格を反映させたものにして欲しい)、デザインと消費について等を述べられ、時間はアッという間に過ぎた。

現在、放送大学の授業ではヨーロッパの歴史の中で、18世紀以降の植物学的な見方ではなく、植物からみた人間の歴史の関係を講義している。「ヨーロッパの歴史II(’15)-植物からみるヨーロッパの歴史-」

 

 

会報「たたら」第8号(新年号)および記念公開講演会等の記録を掲載しました

”放送大学島根同窓会ホームページ”の開設後、初めての新年を迎えました。本年も会員の皆様のご意見、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

会報「たたら」第8号(新年号)を発行いたしました。新年号には「同窓会先輩会員を訪ねて」、「地区会員の近況報告(卒業後の私)」、「書架散策」など新しい企画をスタートさせ、盛りだくさんです。ぜひご覧になってください。

また、昨年11月12日に島根県立美術館ホールにおいて開催された放送大学島根学習センター開設20周年記念式典での挨拶・祝辞や記念公開講演会「脳型コンピュータ」「松江藩主・松平治郷の功績「財政再建と茶の湯文化の振興」」の記録も収載しました。併せてご閲覧ください。

トップページのメニュー「会報(たたら)」あるいは「講演会(公開講座)記録」をクリックしてお入りください。

公開講演会および修士論文発表会のお知らせ

つぎの通り公開講演会と修士論文発表会が開催されますので、多数のご参加をお願いいたします。

1)公開講演会「歴史の工房-英国で学んだこと」
日時 平成29年2月4日(土)13:30-15:00
会場 島根学習センター 3階 第1講義室
講師 草光 俊雄(放送大学教授)

2)修士論文発表会
日時 平成29年2月4日(土)15:30-16:30
会場 1)と同じ
発表者と参加者の意見交換も予定されています。

公開講演会・修士論文発表会

 

中部地域 消費者問題講演会および会員懇談会を開催しました

11月26日(土)、パルメイト出雲4階ホールにおいて出雲市消費者問題研究協議会主催・放送大学島根同窓会、放送大学島根学習センター後援の講演会「つながろう!消費者被害ゼロをめざして!」~安心してくらせる地域づくりをともに!!~が開催されました。講師には一般社団法人消費者市民社会をつくる会代表理事 阿南 久 氏を(元消費者庁長官)をお迎えしました。

講演の概略は次の通りです。
・ASCON (Association to a Society with a Consumer Citizenship) 設立(2014年10月) -消費者が「消費者力」と「消費者市民力」を、企業が「消費者志向経営力」をつけることができるように、ともに力を合わせて”出会い・学びあい”の場を設け教育・啓発事業を推進する。
%e6%b6%88%e8%b2%bb%e8%80%85%e5%95%8f%e9%a1%8c%e8%ac%9b%e6%bc%94%e4%bc%9ad・消費者の権利の確立と消費者庁の創設
1)「消費者基本法」改正(2004)-消費者の権利(安全を確保する、選択の機会を確保する、必要な情報が提供される、教育の機会を確保する、意見が反映される、消費者被害が救済される)を明記。2)消費者行政推進基本計画閣議決定(2008)-消費者・生活者の視点に立つ行政への転換- 3)消費者庁のMission-消費者・生活者目線の職員を育てる!国民に消費者庁を知ってもらう!

・日本における消費政策の課題~消費者市民社会づくり~
1)問題は、”消費者力不足!そして相談者不在”-情報を集められない、情報を読み解けない、暮らし方を教え(伝え)てくれる人(ところ)、相談できる人(ところ)がいない。孤立している、人と話をする機会が少ない。2)そのために市民同士の”声掛け”・コミュニケーションの中で、”教えあい”、”学びあい”、”助け合い”を推進する。3)”消費者市民社会づくり”のため自分たちの住んでいる地域と暮らし・未来を守り、つくる国民運動!

・島根県の取組み
1)高齢者・障がい者の消費者トラブル「見守りガイドブック」-問題をきづいたときの対応手順  2)危険!電話勧誘の詐欺事例-「還付金をお返しします」「電話番号が変わったよ」「絶対にもうかります」「宝くじの当選番号を教えます」はキケン

・消費者のエンパワメント!
1)新しい食品表示制度の理解促進(食品表示法 平成27年4月1日施行)
2)食品ロスの削減 ”もったいない!”

・消費者の5つの責任と連帯と協働の推進
1)5つの責任-批判的意識、自己主張と行動、社会的関心、環境への自覚、連帯
2)消費者、事業者、行政がともに歩む!
最後に「子どもを事故から守る!プロジェクト」テーマソング「おしえてね アブナイカモ」の踊りを曲に合わせて講師自ら披露されました。

講演会終了後、会場を近くのホテルのレストランに移し、食事会を兼て会員懇談会を開催しました。和やかな雰囲気のもと下記などについて活発に意見を交換をしました。

・再入学の申込み・単位のとり方
・カリキュラム改正
・会報に掲載する「会員訪問」について
・のぼりと共に腕章の製作
・面接授業でのお茶などのサービス、他学習センターとの比較
・広報「たたら」と同窓会ホームページの内容の違い

鳥取西部地域 公開講演会と会員懇談会を開催しました

平成28年10月1日(土)に米子市の米子コンベンションセンター 5階 第5会議室において公開講演会と鳥取西部地域会員懇談会を二部構成で開催いたしました。当日は公開講演会は30名、会員懇談会は20名の参加があり、多くの出席者から種々の質問や、意見、要望があり、盛会の内に終わりました。

1.公開講演会「日本の城郭 米子城」(13:30~15:30)

講師として今年度1学期の面接授業「日本の城郭史-松江城」を担当され好評だった金澤雄記氏(国立米子工業高等専門学校助教)をお招きした。講演の概要は次の通りである。

1)そもそもphoto2b天守とは
・巨大な武器庫(土蔵)で殿と姫が城下を見下ろすことはない。
・ここは生活空間ではなく普段の生活は別の建物である御殿で過ごす。
・万が一戦争になった時の司令塔である。米子城は天守が二つあるが、過剰防衛の拠点であり、象徴であった。

2)天守の歴史
・関が原(1600)から武家諸法度(1615)までは正に一国一城の築城ラッシュであった。(第1次築城ブーム) それ以降は新築は行われていない。
・明治前期に廃城令が出て故意的に8割が取り壊された。米子城はここで取り壊されたが、松江城は櫓や御殿等は取り壊わされたが、天守は市民運動によって残った。
・第2次大戦中に名古屋城、広島城、岡山城、首里城など9天守が戦災で消失したため、現存するものは、姫路城、松本城、犬山城、彦根城、松江城など12天守のみである。
・昭和30~40年代にかつて戦災によって消失した城、廃城令によって取り壊された城の地元からの天守を復元してほしいという要望が強く第2次築城ブームが起こった。しかし鉄筋コンクリート造りの外観復元が多い。
・平成10年頃から昔のままで木造で完全に復元しようとする第3次築城ブームが起こった(掛川城、大洲城、首里城など)。また御殿(名古屋城)、櫓(熊本城)なども復元された。
・今後、昭和年代に復元された天守は耐用年数を超えると木造での再復元の可能性がある。(第4次築城ブーム?)

3)米子城の歴史と復元
・1591年 吉川広家が築城、1596年頃小天守を築く。1600年 中村一忠が増築し、1601年頃大天守を築く。建築年代が10年異なる2基の天守がある珍しい例。
・明治初期 廃城令によって解体。古写真は1枚残る。
・復元には古写真、設計図、写生的な絵が必要。
・小天守は三重四階、不等辺五角形平面で内部は完全に分かり、外観は推定できる。設計図や史料が残っているので実際に復元しようとすると、日本で木造完全復元の可能性がある数少ない天守である。
・大天守は四重五階、矩形平面で、外観は大体分かり、内部は推定できる。実際に復元しようとすると、やや史料不足であり、木造5階建ての建築は建築基準法のネックになる恐れがある。
・その他、城郭の見学の際の石垣から築城年代を見分ける方法や復元の際にはどの位費用がかかるかといった興味深い話があった。

2.会員懇談会(15:40~16:50)

photo2a会員懇談会は一昨年の浜田、昨年の出雲に続いて3回目である。公開講演会の後、同じ会場で佐々学習センター所長、北川広報主任のご出席の下、多くの同窓会会員、学友会会員と共に下記のようなことについて活発な意見交換を行い有意義な時間を過ごしました。

・島根学習センター開設20周年記念事業の準備状況
・カリキュラム改正について
・各会報(だんだん、たたら、学友会だより)を含めた広報のあり方、幅広い年代へのアプローチ、フェースブックの利用
・面接授業への要望
・学習相談の利用、だんだんセミナー、だんだんサロン等への参加

島根同窓会会員の皆様へのお知らせ

島根同窓会会員 各位

平成28年8月2日
同窓会会長 竹下靖彦

会員の皆さま、その後お変わりございませんか?
梅雨が明けて酷暑の季節が来ました。今年はセンター開設20周年記念事業が始まりました。島根同窓会も会員を対象にして下記行事を開催します。是非ご参加下さい。

1、センター開設20周年記念公開講座(同窓会共催)

日時 平成28年8月27日(土)13:30~15:30
会場 島根学習センター3階「第一講義室」
演題 『モネを追うセーヌ河岸の旅』
講師 佐々有生先生(島根学習センター所長)
会費 無料

2、暑さを楽しむ納涼会(島根学友会共催)

日時 平成28年8月27日(土)18:30~20:30
会場 『松江 巴庵』 Tel..24-2673(伊勢宮町535)
松江市伊勢宮町新天地より西へ20m
会費 4,500円(当日集金:飲み放題・税含む)

※ご参加の場合はお手数ですが、来る8月20日までに島根学習センターにご連絡をお願いします。

電 話 0852-28-5500(平日18:30・土日18:00まで)
FAX  0852-28-1800(24時間受付)
閉所日 毎週月曜日

公開講演会「松江城天守国宝指定の秘話」「マイナンバー制度」の講演記録を掲載しました

平成28年2月7日(土)に開催した第6回公開講演会「松江城天守国宝指定の秘話-国宝指定の決め手は-」および4月16日(土)に開催した第7回公開講演会「マイナンバー制度について」の講演記録を掲載しましたのでご閲覧ください。 (トップページのメニュ-”講演会(公開講座)記録”をクリックしてお入りください。)

グラフィックス7

 

公開講演会「マイナンバー制度」を開催しました

グラフィックス4平成28年4月16日(土)午後1時30分より島根学習センター3階第一講義室において第4回通常総会の第1部として標記の総会記念公開講演会を開催しました。当日は多くの参加者があり、これからの税と社会保障の問題として関心の高さが伺えました。

講師として柏木健志氏(松江市政策企画課主任)と庄司靖氏(松江市市民生活相談課市民活動推進係 専門企画員)をお迎えしました。柏木氏からは主として制度面から、庄司氏からは運用面について講演されました。

マイナンバーとは昨年10月から、日本国内の全住民に通知された一人ひとり異なる12桁の番号で、個人が特定されないように、住所地や生年月日と関係ない番号が割り当てられ、メリットとしては、公平・公正な社会の実現、国民の利便性の向上、行政の効率化等が挙げられています。

平成28年1月からいろいろの場面でのマイナンバーの提示(通知カード+本人確認書類、または個人番号カード)が必要になり、各種手続きには、申請書などには個人番号欄が追加され、記入した個人番号が正しいか確認されます。しかし、このような制度の運用に当たっては、厳格な個人情報保護の措置が必要になるでしょう。情報漏洩などの不安に対して、一応、制度面では安心・安全な仕組みを構築し、システム面では個人情報は、今までどおり分散して管理するとのことです。しかし、マイナンバーに便乗した詐欺(架空請求、還付金詐欺、振り込め詐欺など)が既に発生しており、島根県でも被害総額が5億円に達しているとのことです。

グラフィックス5マイナンバー制度についてはその利用拡大に向けて公共性の高い分野(預貯金口座への付番、特定健康診査、健康指導、戸籍事務、旅券事務、証券分野など)での利用が検討されているようです。また平成29年1月からはマイナポータルという仕組みがスタートするとのことです。これは自分自身のパソコン上で、行政が保有している情報を確認でき、一人ひとりにあったサービスの受け取りや納税や引っ越し手続きのワンストップ化が予定されています。

最後の質問の時間では多くが情報漏洩など安心・安全に関わるものでした。マイナンバー制度については個人個人がその内容をよく理解して、それから利用することが大切になると思います。

 

公開講演会「在宅医療と地域包括ケアの推進」開催のお知らせ

団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保できる体制(地域包括ケアシステム)の構築が急がれます。
このたび、下記のような公開講演会が開催されることになりました。多くの方の参加を期待しています。

日時: 平成28年3月12日(土) 13:30~15:50
会場: 松江市白潟本町43 スティックビル 5階 交流ホール

・基調講演 「在宅医療と地域包括ケアの推進」
講師 田城 孝雄 (放送大学教授)

・パネルディスカッション「在宅医療と地域ケアの現状と課題」
パネリスト
高木 博 氏 (松江市健康福祉部介護保険課長)
野津 立秋 氏 (松江市医師会会長)
高橋 京子 氏 (島根県訪問看護ステーション協会理事)
藤原 伸二 氏 (島根県介護支援専門員協会理事)

コーディネーター
田城 孝雄 (放送大学教授)

公開講演会に続き、16:00から「看護師・医療関係者のための学位・資格取得説明会・個別相談会」が講師として高橋さとみさん(放送大学広報課専門職)をお迎えし、同じスティックビル3階の第1講義室で開催されますのでご参加ください。

お申し込み: 放送大学島根学習センター
Tel. 0852-28-5500        E-mail shimane-sc@ouj.ac.jp

 

 

 

公開講演会「松江城天守国宝指定の秘話」を開催しました

2月7日、島根学習センター3階の第1講義室において公開講演会 「松江城天守国宝指定の秘話[国宝指定の決め手は] -国宝・松江城天守完成時の祈祷礼と堀尾氏の宗教的背景-」と題して、今回の国宝化に向けて文字通り陣頭指揮をとられた松江市史料編纂室の稲田信氏を迎え,非常に多くの参加者を得て行われました。

講演の内容は

・松江市での国宝化に向けての動き
・松江城国宝指定に至る伏線(1)
・松江城国宝指定に至る伏線(2)
・松江城築城にかかわる史料-後世の文献で語られてきた松江城築城物語-
・城戸論文の指摘(昭和41年「仏教芸術」60号において、城戸久氏が発表)
・平成24年5月21日 祈祷礼再発見(市内寺社史料調査により松江神社で)
・祈祷礼と堀尾氏の宗教的背景(1) 松江城の鬼門と裏鬼門(千手院・報恩寺)
・祈祷礼と堀尾氏の宗教的背景(2) 高野山・龍生院
・築城に際し行われた三態、三様の祈祷 (鎮物 三点、鎮宅祈祷礼 四枚、祈祷礼 二枚の写真から)
・現在に伝わる4枚の松江城古写真から (明治27年、市民有志の手によって松江城は崩壊の危機を免れた。 松江城を大切に思う市民の心には歴史がある。)
・これから何をすべきか-継続的な史料調査と研究体制の必要性-

のように非常に多岐にわたるものでしたが、特に祈祷札の再発見とその祈祷札が掲示されていた城の地階の柱の釘穴が見つかり一致したときのお話は感動的であった。
今後、計画に沿って「松江市史」(全18巻)の刊行のために、継続的な調査や研究の必要性を説かれました。